告知(H21.7.7)
濱口桂一郎・労働政策研究・研修機構統括研究員がすでに紹介していますが、「POSSE」(POSSE)第4号に、杉田俊介(有限責任事業組合フリーターズフリー)、増山麗奈(「ロスジェネ」編集委員)の両氏との鼎談が掲載されています。しかしこれは明らかに失敗作だな(少なくとも私にとっては。例えば、これを読むと、私が社会運動に対して全面的に否定的に捉えているように見えるかもしれないけど、別に私は「運動」全般を否定しているわけではなく、湯浅誠とか、ガテン系連帯とか、あるいは杉田氏がp.139で紹介しているような運動は評価したいのですが…。あとは格差論議とは元々社会学や経済学を始祖としていることの指摘や、リフレ派的な発言ができなかったこととか。まあ、もっと修行しないと)。まあ私の134~135ページと最後(141ページ)の発言だけでも読む価値はあるとは思いますよ。
なぜか私の肩書きが「批評家」になっておりますけど、彼らが生き生きと語る「運動」にも「批評」にも私は絶望しきってます。本当に必要なのはニセ科学批判のようなものだと思いますけどね。
「運動」についてははてなブックマークで何度かくさしてますけど(そのうちまとまったものを書きたい)、「批評」については、久しぶりにbk1で書評を書いたので見てください。芹沢一也ほか(編著)『革命待望!』(ポプラ社)への書評「私は革命を待望しない」です。というか鈴木謙介の現代の貧困をめぐる言説への無知ぶりに全俺が泣いた。
| 固定リンク
「915 日記・お知らせ」カテゴリの記事
- 教育ニュースボットを開設しました(2012.07.03)
- ニコ生第3回放送のお知らせ(2012.06.23)
- お知らせ(H24.6.14)(2012.06.14)
- ニコ生第2回放送のお知らせ(2012.05.29)
- 「ニコニコ生放送」コミュニティ開設及び第1回放送のお知らせ(2012.05.22)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
実態にそぐわない想念に振り回されるってことはよくあることです
ニセ科学は実態にそぐわない想念の例だと思うのです
しかし、それはかなり特殊な例でしかないのではないでしょうか
投稿: アルファ | 2009年7月 8日 (水) 21時46分
例えば具体的で、かつ、即物的(?)な人間関係などにおいてもそういうことはよくある訳です。それはニセ科学に振り回されている訳でないし、ニセ科学に振り回されることに、そんなに似てもいないと思う。
投稿: アルファ | 2009年7月 8日 (水) 21時52分
あと、あんまり出来の良くない法律やら制度の悪影響ってかなり大きいと思うんですが、そういう出来の悪いシステムがニセ科学(あるいは、その類似物)のせいで生まれたともあまり思えないのですけど。
投稿: アルファ | 2009年7月 8日 (水) 22時00分
因みに、ニセ科学批判について思うのはですね、ちょっとニセ科学に引き付けて考え過ぎというか
例えば水からの伝言って微妙だと思うのですよ。「オカルトだけど、オカルトの中ではニセ科学に近い部類だ」とか言ってくれればいいんだけど、自信満々で「ニセ科学だ」とか宣言されちゃうとどうなんだろう、って思うのね
投稿: アルファ | 2009年7月 8日 (水) 22時39分
リフレ派については「デフレは問題だ。マイルドインフレが望ましい」ってのはいいんですけど、問題は具体的にどうするの?、ってところにある訳で。そこのところが実証されている訳でもないのに、さも…
投稿: アルファ | 2009年7月 9日 (木) 12時02分
「告知」の話題とは全く関係ありませんが、コメントさせて下さい。
最近になって、再び「ニート」対策(?)がおかしな動きを見せているのを、後藤さんであればご存知だと思います。
6月には中教審が「ニートやフリーターの増加を踏まえ、職業教育を重視した学校の新設」を盛り込んだ報告案をまとめましたし、7月1日には参院本会議で「ニート支援法(正式には『子ども・若者育成支援推進法』)」なるものが与党と民主党の賛成多数で成立しました(余談:自民・公明はおろか、民主党まで賛成しているところを見ると、これらの政党がいかに「ニート」に対して誤った捉え方をしている事が伺えますね)。
後藤さんが以前にこのブログで危惧しておられたように、“自立支援”の名目を掲げ、誤った認識に基づいて“支援”の輪が拡大されている現状を私も危惧しています。
追伸
宜しければ、NHK教育テレビで7月14日(火)PM1:20放送の『福祉ネットワーク』(再放送)をご覧になってはいかがでしょうか?(お忙しいなら録画でも)
「ニート」支援の新興勢力(?)である『オールニートニッポン』なるインターネットラジオを運営するNPO法人の代表が出演して、「支援とは何ぞや?」と語っていました。
一見すると、「ニート」の問題に真摯に取り組んでいる人物に見えますが、事ある毎に自己責任論を展開し、若年層に対して精神的な対応ばかり迫る持論を唱えていたので、強い憤りを覚えました。
いかに「ニート」に対して誤った捉え方をしている人物であるかがお分かり頂ける事でしょう。
今後の評論活動の参考になれば幸いです。
投稿: 僕は紅茶派改め北方神起 | 2009年7月 9日 (木) 14時11分
絶望からは良い論説は生まれない…。
負の感情からは良い物は生まれない。
太宰治みたいなケースもあるが。
それでも望みをつないでやっていく。
(なんかジャニーズ系歌謡曲みたいだな)
しかし若者支援NPOの一つの「本を読んでなくて助けるいい人になりたい」という感じの風潮は鼻につく…。いろいろ読めよという感じ。
投稿: ナカヤマサチヨ | 2009年7月 9日 (木) 15時34分
後藤さんはブログのデザインと文体を変えないと自意識とキモヲタ臭がきついです。
もっと一般人を啓蒙できるスタイルにしたほうが良いと思います。もったいないです。
投稿: セシル | 2009年7月12日 (日) 11時25分
後藤「それは人格攻撃です。悪意を感じる。」
投稿: | 2009年7月16日 (木) 00時03分
TOP絵は無気力な若者とやつれ切った初中年。それをコントロールする官僚みたいな絵で黒できめたらいいと思いますよ!!!
ロボットでもいいかACみたいにネ!!!!!
投稿: 35過ぎたらフリーターは定年 | 2009年7月16日 (木) 00時11分
疑似科学のところを読みました。正高信男の最新刊『天才脳は発達障害から生まれる』という本を出してますがどう思いますか?脳があまりにも過大視されるのは後藤さんが言っていること以上に危険性があるように思います。脳がわかれば心がわかるなと゛俗説を垂れ流している連中は脳性マヒの人たちのことをどう思っているのでしょう?脳死臓器移植法改正で脳死を一律に死ということになってしました。極めて危険な話だと思います。脳の機能という話は優性思想につながっていきかねませんね。脳死臓器移植法改正の問題にせよ脳を過大視することに何ら危険性を感じないマスコミに絶望します。
投稿: By.omoto | 2009年7月18日 (土) 21時20分
POSSEのニート論壇っていうな読んだけど
いまさらマルクス熟読と、GTO教育ゴロ系批判、そしておっぱいアートみたいなので一つも具体的なこといわないで実存していて、さらには障害者やエネルギー、産業被害者みたいなのを手広くやろうとして政党の総論よりも薄っぺらい尚且つ某巨匠の用語だけは煌々と輝く自分のテリトリーから一歩もでない雑談に失望しました!!
投稿: 数字じゃないハートだ! | 2009年7月20日 (月) 22時26分