カテゴリー「312.1 国内政治」の記事

2007年11月 6日 (火)

「少年家庭省」新設だって!?

NIKKEI NET:「少年家庭省」創設提言へ・教育再生会議(日経新聞)
EU労働法政策雑記帳:少年家庭省

 いやはや驚いた。もはや野依良治は教育を語るに値する人物じゃないね(今に始まったことではないが)。どうせ今回の件も、こいつの鶴の一声で決まったんでしょ(失笑ものの「塾禁止」もこれだったし)。

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 教育再生会議(野依良治座長)は5日、子供や家庭が抱える問題を総合的に支援する体制を整えるため、少年家庭省(仮称)の創設を提言する方向で検討に入った。児童虐待、いじめといった子供が抱える問題の多様化を踏まえ、各省庁に分散する子供、家庭向けの機能を統合。一元的に指導・情報提供できる組織が必要と判断した。

 再生会議は6日の合同分科会で、問題を抱える子供や家庭に対する関係省庁の連携策を議論。年末にまとめる第三次報告に新組織創設の提言などを盛り込む方向だ。

 現行の子供や家庭の問題に関する機関では、法務省が所管する少年鑑別所、厚生労働省が所管する児童相談所、文部科学省が所管する教育委員会などがあるが、連携不足が問題となっていた。再生会議では縦割り解消に向けた少年家庭省のほか、子供の権利保護や紛争解決のための少年家庭審判所(仮称)の創設検討も打ち出す。(07:01)

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 省庁どころか裁判所まで新設!教育再生会議って、本当に何をやりたいんだ。まずお前らが青少年問題について基礎的なところから勉強することが最初だろうが。

 しかし、ここまで思いつきを並べて、それが政策提言として報じられるって、教育再生会議とはなんて気楽な仕事なんだ。何でも教育って叫んでいればお墨付きがもらえるんだから。もういい加減解散しろよ、冗談でなく。

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2007年10月18日 (木)

安倍政権の美しい浪費

美しい国づくり:企画会議に4900万円…2回で解散(毎日新聞)
黙然日記:[watch][politic]美しい国、浪費する。

 最後にこんなすごいネタを残してくれるとは、やるな、安倍晋三!…なわけないだろ!

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 安倍晋三前首相の肝いりで設置された政府の「『美しい国づくり』企画会議」に約4900万円の国費が投じられたことが、政府が16日に閣議決定した答弁書で明らかになった。同会議は日本画家の平山郁夫氏ら有識者12人を集めて4月に発足したが、2回会合を開いただけで、目立った成果もなく9月に解散した。

 喜納昌吉参院議員(民主)の質問主意書に答えた。それによると、同会議を運営するために内閣官房が支出した経費の内訳は、職員9人の人件費約1600万円▽事務所費約3100万円▽通信・交通費約200万円。一方で同会議の実績は、日本特有の生活様式や気質を問うアンケートだけだった。

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 で、その《有識者12人》というのが以下(見やすいようにスペースは適宜消した)。

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座長 平山郁夫 日本画家
座長代理 山内昌之  東京大学大学院総合文化研究科 教授

 石井幹子 照明デザイナー
 井上八千代 京舞井上流五世家元
 岡田裕介 東映株式会社 代表取締役社長
 荻野アンナ 作家・慶應義塾大学文学部教授
 川勝平太 静岡文化芸術大学 学長
 庄山悦彦 株式会社日立製作所 取締役会長
 田中直毅 国際公共政策研究センター 理事長
 中西輝政 京都大学大学院人間・環境学研究科 教授
 弘兼憲史 漫画家
 松永真理 株式会社バンダイ 取締役

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 すごいなー(棒読み)。これだけの「有識者」が集まって何をしたかというのが、議事要旨(PDF)に上がっているわけだけれども、いや、なんとも、ただ単に政府に寄せられた葉書などに対して感想を言っているだけではないか(苦笑)。これで「美しい国」づくり、か。

 なんというか、教育再生会議と同じ臭いを感じるな。要するに、肩書きだけすごい人たちばかり集めておいて、それぞれの勝手でしゃべらせておいて、結局「誰も反論できない正論」か、あるいはそれこそ青少年バッシングのような大衆の溜飲を下げるだけにしかならない「提言」しか出さない、というのは、教育再生会議にも通底する特徴だ。とりあえず、この委員がたった2回の会議でどれだけ給料をもらったか公開していただきたい(半分冗談、半分本気)。

 参考:たこの感想文:(書評)美しい国へ

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2007年9月12日 (水)

安倍が辞めると?

 というわけで、安倍晋三が辞意を表明しちゃいました(笑)。内閣もあと少しで終わりですね。とりあえず個人的に気になるものを書いておくこととする。

 ホワイトカラー・エグゼンプション…自民が意地でも進めたいと思われる政策なので、今後もゾンビの如く復活してくる可能性は大。財界が考えを大きく改めない限りは注視するしかない。

 教育再生会議…安倍の直属だから解散するか、あるいは次の首相に引き継がれるか(教育改革国民会議はこのパターンだった)。微妙なところ。

 中教審…文科省の直属だから、当面継続するでしょう。ああ、鬱だ。既にここは第二教育再生会議と化している。

 メディア規制…自民党には規制派が多いので、どうせまた誰かが主張する。もし麻生太郎が首相になったらこの傾向は加速する危険性がある。

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 追記。子安潤氏が教育再生会議の解散を訴えていた。興味深い意見なので、以下、メモする。

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なぜなら、内閣の下に置かれているが、安倍内閣の下にあったんだから、その安倍が居なくなるわけだから辞めるべきだ。また、安倍自身が委員で主催していたわけだからもう即辞めないといけないだろう。
安倍に辞令をもらったそういう性格の各種委員はすべて辞任しないと説得力がなくなるというものだろう。

教育再生会議の方針を鵜呑みにした中教審の方針部分についてもついでに考え直したらいいと思ったりもする。

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 とりあえず、私としては、既に第二教育再生会議と化した現在の中教審も解散したほうがいいと思いますけれどもね。言い過ぎか。

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