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2005年3月27日 (日)

トラックバック雑記文・05年03月27日

 春休み特別企画、無事終了しました。この企画が進行している間は、毎日文章を書いていたので、自分の頭も少々整理できた気がします。やはり、文章を書くことは、自分の考え方をまとめたり、あるいは眠っていた資料を復活させたり、または新しく資料を集めたりと、自分を活性化するきっかけになると思います。
 特別企画で書いた文章へのリンクを貼っておきます。
 「俗流若者論ケースファイル04・荷宮和子」(3月21日)
 「俗流若者論ケースファイル05・牧太郎」(3月22日)
 「俗流若者論ケースファイル06・若狭毅」(3月23日)
 「俗流若者論ケースファイル07・森昭雄」(3月24日)
 「俗流若者論ケースファイル08・瀧井宏臣&森昭雄」(3月25日)
 また、この企画の進行中に、私がこのブログで書いた文章(トラックバック雑記文とお知らせは除く)が「ウェブログ図書館」に登録されていました。木村剛氏とか「極東ブログ」とかいったブログ界のビッグネームと同列で、昨年11月に始まったばかりの私のブログが並んでいるのは、少々恥ずかしい気もします。

 週刊!木村剛:[ゴーログ]なんやねん!その「クラウンなんとやら」ちゅうんは!(木村剛氏:エコノミスト)
 ヤースのへんしん:井戸端会議
 木村氏がなぜか大阪弁だ(笑)。それにしても、マスコミにしろそこに登場する人にしろ、わけの分からないような概念で虚飾して自らを飾り立てるのが好きですね。実を言うと、私はこの文章にケースファイルの若狭毅論をトラックバックしておいたのですが、この若狭氏の文章においては、「セロトニン欠乏症」という珍概念(この概念は、東邦大学医学部の有田秀穂教授による)が使われているのですが、どう考えてもセロトニンだけを重大視して、たとえば同様に重要な脳内物質であるノルアドレナリンやドーパミンについては無視しているのです。
 「わけが分からないけれども響きが「かっこいい」表現」とか、あるいは「問題を重大視させるためにほかの要素を無視したでっち上げ」が多すぎます。もちろん、そのような概念のでっち上げは、マスコミ的には受けがいいかもしれませんが、かえって物事の本質から目をそらしたり、あるいは社会に無用な混乱を及ぼすだけになりかねません。肝心なのは、多くの人に分かってもらえるように、虚飾ではなく理詰めでわかりやすく説明することです。虚飾に満ちた概念で自らを着飾っている人は、そのうち良心的な人から「裸の王様」と罵られることでしょう。分かりにくいのも問題ですが、過度に分かりやすいのもまた問題です。新聞や雑誌には問題を分かりやすく解説した記事が多く載るのですが(それでも新聞社・雑誌社の思惑が入ることはある)、テレビではどうも時間の制約があるのか、そのようなものは少ない気がします。しかし、ワイドショー的な煽り合戦ではなく、視聴者を「説得」するような議論が求められているのです。できるところからはじめましょう。まず、「今時の若者」に関する扇情的な報道をやめるとか(笑)。
 「今時の若者」に関する扇情的な報道といったら、ちょっと目を放している間にまた「奈良女児誘拐殺人事件における、マスコミのオタクバッシングまとめサイト」に急展開が。3月12日付東海テレビ「スーパーサタデー」が、なんと本格的な報道加害をやらかしてしまったそうです。取材許可を得ないで、自宅に押しかけて取材!しかもその隣の家の表札にモザイクはかけない(これこそ報道加害ですよ)!そしていつもどおりの印象操作、事実誤認、さらに大谷昭宏(笑)!!「若者論」(私の言う「若者論」は、「理解できない「今時の若者」」に関する過度に扇情的な報道をさしているので、オタクバッシングも含まれます)のためならルールを破ってもいい、と考えてしまったマスコミは、いったいどこへ行くのでしょうか。

 週刊!木村剛:[ゴーログ]また、年金討論会でも企画しましょうか?(木村剛氏:エコノミスト)
 天木直人・マスメディアの裏を読む:3月25日 05年48号 ◆ 外交はオセロゲームか ◆ 先送りと言う名の拒否 ◆  「タクシーで逃げればよかった」という与謝野発言(天木直人氏:元外務省レバノン大使)
 年金に関して、私が言いたいことはただ一つ、まず人口減少を認めるべし。人口は確実に減少するのですから、なし崩し的な男女共同参画という名の戦時体制的人口増加政策よりも(斎藤美奈子『モダンガール論』(文春文庫)によれば、戦時中にも「働く女性」が美化されたようです)、人口が減少してもいいから、誰もが人間らしい生活を謳歌できるようにする政策に転換すべきでしょう。今のままでの男女共同参画社会論は、結局性別役割分担に帰結してしまうと思います。
 年金よりも必要なのはたくさんあります。その一つが都市計画です。現在、さまざまなところで超高層ビルの乱立が報じられ、その荒廃が嘆かれていますけれども、人口が減少するのだから、経済が縮小する(「縮小」と「衰退」は決して同義ではない)はずなのに、巨大資本は一度消えたはずの土地バブルを、超高層ビルを建てることによって復活させようとします。これで、ある意味では洗練された町並みができるものの、地域は荒廃します。高安秀樹『経済物理学の発見』(光文社新書)によると、我が国の1970年代以降の経済は土地の値段と軌を一にしています。だから、政府とか経団連とか東京都とかは、土地の値段を上げてバブルの夢再び、といきたいのでしょう。しかし、多くの先進諸国は日本ほど早くはありませんが人口減少に転じます。ですから、人口減少社会のパイオニアになるであろう日本が、人口減少社会に適合した政策モデルと経済モデルを提示することこそ、我が国の信頼を世界に広める最大の手段だと思います。都市計画も、先送りは許されないのです。
 ちなみに、環境問題の解決、という点から見ても、人口減少は望ましいものといえます。

 都市計画といえば。
 繪文録ことのは:丹下健三――代々木競技場、フジテレビ、新宿新都庁……コンクリートの威圧感(松永英明氏)
 保坂展人のどこどこ日記:下北沢の街は道路に引き裂かれるか(保坂展人氏:元衆議院議員・社民党)
 目に映る21世紀:新宿南口再開発のカンバン
 近代日本を代表する建築家、丹下健三氏が亡くなられました。91歳でした。
 先日(3月12・13日)東京に行った際、様々な都市・建築を見てきましたが、丹下氏のものも多く見てきました。新宿新都心のメガロポリスは、都庁をはじめとして丹下氏の設計した建物が多くあり、代々木国立競技場、フジテレビ本社も、丹下氏の設計によるものです。さらに、現在は愛知万博が行われていますけれども、大阪万博など、時代を象徴する建築を、丹下氏はたくさん設計してきました。
 東京都庁を見たときの雑感ですが、新宿の新都心が都庁を中心に回っている、という感じを受けました。そして、都庁それ自体が一つの都市を形作っており、また都庁の権力を象徴しているようにも見えました。ここには明らかにコンセプトがあり、形というものがありました。そして、代々木競技場にしろフジテレビにしろ、それ自体が非常に大きな建物でありながら、その建物がその土地にある意味を十分に表していたと思います。私は中には入ったことがないので、中にいる者としての感想は述べることはできませんけれども、少なくとも外側からはその建物の意味を感じることができました。丹下氏に限らず、都市計画や建築というものは、作ったら終わり、というものではありえません。作って使う人がいて始めて、都市や建築というものは意味を持ってくるのです。
 東京都庁とは対照的に思えたのが、秋葉原の再開発でした。現在、JRの秋葉原駅の電気街口には、ガラス張りの巨大なビルが建っているのですが、どう考えても秋葉原とは合わない、という感じがしました。秋葉原には様々なオタクが集まる、ということで有名で、そういうことを考えてみれば秋葉原に雑多な看板が並んでいるのもその地域の特色と思えます。東京都の思惑は、秋葉原をIT産業の拠点にする、というものらしいですけれども、その思惑とシンクロしてか、警察による職務質問が激増しているらしいです。朝日新聞社の「AERA」平成17年3月5日号によると、路上ライヴに対する締め付けは渋谷や原宿よりも強い、という嘆きがあるようです。
 建築というものは、その地域の地域性を踏まえて、そこから新たなものを創出しなければなりません。地域性を無視して、ただハコ物を作ってしまうだけでは、帰ってその地域の特色を壊すことになりかねません。秋葉原で痛感したのは、そのことでした。
 保坂氏のブログでは、下北沢の再開発問題が採り上げられています。保坂氏によると、なんと60年間も眠っていた道路計画がいまさら復活してしまった、というものです。しかも、下北沢を南北に横断する環七並みの太さの道路というですから、異常というほかありません。この計画が眠っている60年の間に、下北沢はさまざまな変化を遂げてきたことでしょう。保坂氏はこの復活劇の意図を《左右が開通していない250メートルの道路もどきでも建設すれば、駅前再開発が大々的に出来る――これが、下北沢再開発の隠れた狙いだ》と推測しています。これが完成すると、《演劇も、音楽も、若者風俗も、ゴチャゴチャした飲み屋もなくなる。ベットタウンの郊外駅のようなビル群が立ち並び、繁華街は壊死してしまう》と保坂氏は嘆いています。「再開発」という美名の下に、繁華街や地域が崩壊してしまったら、それこそ本末転倒というものでしょう。
 「目に映る21世紀」で俎上に上げられている新宿南口再開発の看板もすさまじい。美辞麗句だけがあって、ヴィジョンがありません。この筆者は、《いつまでも広告代理店やコンサルに頼らずに、『場』を開放しろよ、ボケが。そしたら俺もやりたいことはたくさんあるから(口汚くてごめんね)》と書いています。都市や建築を単なる金儲けの手段としてしか考えていない人は、この先確実に来るであろう人口減少社会に取り残されてしまうのは間違いないと思います。現在求められているのは、人口減少社会に対応して、かつ人を引き留める力があるような都市計画です。多くの建築家はそれを自覚しているのですが、政治は自覚しているのでしょうか。丹下氏の逝去を機会に、政治家の皆様には考えてほしいものです。

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