2005年12月31日 (土)

2005年・今年の1曲

 筆者が2005年に買ったCDの中でもとりわけ私の印象に残った曲を紹介します。今回は、
 FictionJunction YUUKA「暁の車」作詞・作曲:梶浦由記
 FictionJunction YUUKA「焔の扉」作詞・作曲:梶浦由記
 以上を推薦します。
 なお、「2005年下半期の1曲」は、もう少しお待ちください。

――――――――――――――――――――

 「暁の車」は、私が「俗流若者論ケースファイル」という連載を始める直前に買ったCDであり、当初は梶浦由記氏(作曲家)が南里侑香氏(声優)をプロデュースする「FictionJunction YUUKA」の曲であるということと、またCDの売上が高かったことから買ったものである。そして、この曲を聴いてから、この曲は、私が若者論批判を書くときに最初に聞く曲となっている。なぜなら、この曲の持っているイメージが、俗流若者論の奈落へ落ちていく者たちに捧げる挽歌として、私のイメージと合致するからである。

 「暁の車」の世界観は、どこかへ――おそらく戦地であろう――赴く人を、おそらくその人と付き合いのある女性や子供が必死で引き止めるが、それがかなわぬ夢である、ということである。また、タイトルに「暁」という文字が入っていたり、あるいは「オレンジの花びら」とか「燃えさかる車輪」などという表現が使われている通り、時間帯は日暮れ時であろう。しかし、この日暮れという時間設定と、歌詞の持つ悲壮感、そして南里氏のヴォーカルが、この曲に壮大なイメージを与えて、感慨深い味わいを持たせている。

 この曲を俗流若者論の奈落へ落ちていくものたちに捧げる挽歌として私の活動と重ね合わせたのも、基本的には良心的な書き手ですら、いざ若者論となると急に偏狭な認識をあらわにして、暴論を振りかざすことが往々にしてあったからである。私にとって、そのような行為は、書き手の信頼性を失わせるものであると考えているし、そうなってしまうことは極めて悲しいことだからである。

 「焔の扉」は、こちらは希望の失われた大地から、新しい希望を手に入れるために旅立つという曲であり、始まりを予見させる曲である。「暁の車」が葬送の曲であるなら、「焔の扉」は旅立ちの曲であるかもしれない。しかし「焔の扉」からも、旅立つ者の決意と同時に不安を感じさせるイメージが惹起される。例えば「悲しみよ今は静かに/私を見守って」や「嘆きの大地に赤い雨は降り注ぐ」という部分がそれにあたる。しかしそれを必死になって拭い去ろうという気概もまた垣間見える。

 いずれも、極めて壮大な世界観を歌いきった曲である。是非聞いて欲しい。それにしても、アルバムが欲しい。予算の都合で買えなかった…。

――――――――――――――――――――

 2005年・アルバム15枚
 1:tiaraway「TWO:LEAF」サイトロンディスク、2005年1月

 2:岡崎律子「Love & Life -private works 1999-2001-」ユニバーサルミュージック、2005年5月

 3:KOTOKO「硝子の靡風」ジェネオンエンターテインメント、2005年6月

 4:皆川純子「アイコトバ」キングレコード、2005年4月

 5:小森まなみ「Ride on Wave」インターチャネル、2005年7月

 6:折笠富美子「Flower」ジェネオンエンターテインメント、2005年9月

 7:高橋直純「scene ~残したい風景~」リアライズレコード、2005年8月

 8:金月真美「たからもの」コナミメディアエンターテインメント、2004年12月

 9:國府田マリ子「メトロノーム」キングレコード、2005年2月

 10:笠原弘子「H.K」ジェネオンエンターテインメント、2005年9月

 11:佐藤利奈「空色のリボン」フロンティアワークス、2005年3月

 12:浅野真澄「happyend」コロムビアミュージックエンターテインメント、2005年8月

 13:野川さくら「Cherries」ランティス、2005年8月

 14:桑島法子「純色brilliant」ビクターエンターテインメント、2005年12月

 15:田村ゆかり「琥珀の詩、ひとひら」コナミメディアエンターテインメント、2005年3月

 2005年・シングル収録曲15曲(上記のアルバムに収録されている曲は除く)
 1:FictionJunction YUUKA「暁の車」作詞・作曲:梶浦由記/FictionJunction YUUKA「暁の車」ビクターエンターテインメント、2004年9月
 ※アニメ「機動戦士ガンダムSEED」挿入歌

 2:水樹奈々「ETERNAL BLAZE」作詞:水樹奈々、作曲:上松範康/水樹奈々「ETERNAL BLAZE」キングレコード、2005年10月
 ※アニメ「魔法少女リリカルなのはA's」オープニングテーマ

 3:FictionJunction YUUKA「焔の扉」作詞・作曲:梶浦由記/FiceionJunction YUUKA「焔の扉」ビクターエンターテインメント、2005年9月
 ※アニメ「機動戦士ガンダムSEED Destiny」挿入歌

 4:angela「YOU GET TO BURNING」作詞:有森聡美、作曲:大森俊之/angela「YOU GET TO BURNING」キングレコード、2005年9月
 ※アニメ「機動戦艦ナデシコ」オープニングテーマのカヴァー

 5:angela「DEAD SET」作詞:atsuko、作曲:KATSU、atsuko/angela「DEAD SET」キングレコード、2005年8月
 ※アニメ「蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT」イメージソング

 6:angela「Peace of mind」作詞:atsuko、作曲:KATSU、atsuko/angela「Peace of mind」キングレコード、2005年12月
 ※アニメ「蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT」テーマソング

 7:米倉千尋「僕のスピードで」作詞・作曲:米倉千尋/米倉千尋「僕のスピードで」キングレコード、2005年2月
 「2005年上半期の1曲」参照。
 ※アニメ「まほらば ~Heartful days~」エンディングテーマ

 8:メロキュア「ホーム&アウェイ」作詞・作曲:日向めぐみ/メロキュア/井上喜久子「ホーム&アウェイ」コロムビアミュージックエンターテインメント、2005年7月
 ※アニメ「奥さまは魔法少女」オープニングテーマ

 9:angela「未来とゆう名の答え」作詞:atsuko、作曲:KATSU、atsuko/angela「未来とゆう名の答え」キングレコード、2005年1月
 ※アニメ「JINKI:EXTEND」エンディングテーマ

 10:水樹奈々「WILD EYES」作詞:水樹奈々、作曲:飯田高広/水樹奈々「WILD EYES」キングレコード、2005年5月
 ※アニメ「バジリスク ~甲賀忍法帖~」エンディングテーマ

 11:愛内里菜、石田燿子、近江知永、奥井雅美、影山ヒロノブ、can/goo、栗林みな実、下川みくに、JAM Project、鈴木達央、高橋直純、水樹奈々、unicorn table、米倉千尋「ONENESS」作詞・作曲:奥井雅美/愛内里菜、他「ONENESS」ワンネスプロジェクト、2005年5月
 ※「Animelo Summer Live 2005 -THE BRIDGE-」テーマソング/アニメイト限定発売

 12:田村ゆかり「Spiritual Garden」作詞:三井ゆきこ、作曲:太田雅友/田村ゆかり「Spiritual  Garden」コナミメディアエンターテインメント、2005年10月
 ※アニメ「魔法少女リリカルなのはA's」エンディングテーマ

 13:折笠富美子、他「黄色いバカンス featuring 片桐姫子」作詞:斉藤謙策、作曲:河合英嗣/折笠富美子、他「黄色いバカンス」2005年8月、キングレコード
 ※アニメ「ぱにぽにだっしゅ!」オープニングテーマ

 14:石田燿子「OPEN YOUR MIND ~小さな羽根ひろげて~」作詞:石田燿子、作曲:田中公平/石田燿子「OPEN YOUR MIND ~小さな羽根ひろげて~」ジェネオンエンターテインメント、2005年1月
 ※アニメ「ああっ女神さまっ」オープニングテーマ

 15:高橋広樹「BE YOURSELF」作詞:池田森、作曲:高橋広樹/高橋広樹「BE YOURSELF」インターチャネル、2005年4月
 ※文化放送ラジオ番組「BE YOURSELF」オープニングテーマ

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2005年9月11日 (日)

トラックバック雑記文・05年09月11日

 ひとみの日々:うた(生天目仁美氏:声優)
 生天目氏は、カラオケでアニメのキャラクターソングを歌ったそうですが、最近の音楽のヒットの動向において、確かにアニメ関係の楽曲は台頭しつつあります。最近では、生天目氏のケースもそうですが、カラオケでアニメや声優関連の楽曲を取り扱うところも増えているようで。

 さて、このブログの読者で、アニメのキャラクターソングをよく聴く人は、それをキャラクターの歌として楽しんでおりますか?それとも声優の歌として楽しんでおりますか?私は声優の歌として楽しんでおりますが、キャラクターソングというのはそういったインタラクティヴな楽しみ方ができるという独特の魅力があります。もちろんキャラクターの歌として楽しむ場合はそのキャラクターについて知っていなければなりませんけれども。

 ただ、我が国におけるアニメなどのインタラクティヴ・カルチュアに関して、堀田純司『萌え萌えジャパン』(講談社)にもあるとおり《キャラクター表現について国家レベルでは振興、地方自治体レベルではむしろ規制、とねじれが存在するように感じる》(堀田前掲書、319ページ)という現実があるのですけれども、所詮国家や財界がキャラクター表現について振興しているのはただ「カネ」と「チカラ」が欲しいだけ。その2つがなくなると大抵は規制派になる。その証拠がこれだ。

 kitanoのアレ:おたくのための選挙資料(3):コミック撲滅法制化請願参加議員(1)
 「各党マニフェストにおける青少年認識/対策」という文章を公開しましたが、その中で自民党と民主党と共産党はマニフェストに「青少年の健全育成」または「有害情報の規制」を明記している(特に力を記述しているのはなぜか共産党)ということを紹介しました。で、「kitanoのアレ」で紹介されているのは、ポルノコミック規制の法制化を求める署名に参加した人たちです。まあ、自民党の偉い人たち(河村建夫とか町村信孝とか村田吉隆とか中山成彬とか森善朗とか)は予想通りですが(蛇足ですが、東北ブロックの自民党比例代表候補に関しては、表現規制推進で、知的財産政策を財界の立場だけから推進する高村派議員が多いから気をつけましょう!)、何で鳩山由紀夫(自民党)とか土井たか子(社民党)までいるんだ!!!

 所詮は、誰が政権についても所詮最強の政権維持装置は「若者論」なのでしょうか。結局は自分の「理解できない」ものに対する敵愾心を煽り立てることによって票を獲得し、ポピュリズム的な人気の下で規制を推し進める…、って、いつも言っていることですけれども、とりあえず言えることは、「今時の若者」を「消費」する社会構造が存在する限り、たとい若年層の投票率が上がったとしても、若年層を敵視するような政策が行なわれる行なわれないようになる(9月11日0時56分訂正)のは難しい。

 故に、このような考え方は、極めて楽観的に私には見えるのです。

 もじれの日々:フリーター・ニートは投票を(2)(本田由紀氏:東京大学助教授)
 本田氏曰く、

もちろん、フリーター・ニートを含む若者にとって、現在提示されている選択肢はいずれも満足のゆかないものだろう。政党政治という集団主義そのものへの拒否反応もあるだろう。しかし、それらについては何とか妥協してもらいたい。政治が若者やその中での経済的弱者にこびざるをえなくなるような流れを作り出すためには、まず彼らに「どっこらしょ、仕方ねえな」と動き出してもらうしかないのだ。

 果たしてそうなのでしょうか?本田氏は、結局のところ若年層の社会的な地位が向上しないのは、やはり若年層が主張しないからだ、といっているようにしか見えないのですが。しかしこれには異見があります。というのも、我が国にとって、もはや若年層は、既得権を持っている層(中高年)に比して、マスコミにとっても政治にとっても取るに足らない存在です。たとい若年層が投票行動に出ても、やはり若年層よりも数的に多い既得権層を向いた政策を採用したほうが票になるでしょう。

 私は、青少年に関わる問題の解決のためには、まず中高年層の意識を変えるべきだ、と考えております。現在の、中高年層を中心とする政治や言論の構造は、若年層を「理解できない他者」=「敵」と見なし、それに対する敵愾心を煽ることによって若年層を「消費」する、いわばカーニヴァル的な構造ですが、若者論という言論体系がそのようなカーニヴァル的な構造にどっぷりと浸かっている限り、若年層に対する手厚い政策は「甘え」と見なされてしまう、それがいかに適切であっても。それは新聞や雑誌におけるフリーターや若年無業者の記事を読めば明らかでしょう。これらの記事は(特に「Yomiuri Weekly」平成17年8月14日号の巻頭特集の論調が典型的です。詳しくは「俗流若者論ケースファイル43・奥田祥子&高畑基宏」を参照されたし)書籍や研究で展開されている論調は、全てフリーターだろうが「ひきこもり」だろうが若年無業者だろうが全ては「甘え」であり、そいつらをたたき出さなければならない、という論調、あるいはそいつらは戦後民主主義の鬼子である、みたいな論調ばかり。かつての我が国が、国家的な一体感から「鬼畜米英」を叫んだのと同様、現在の我が国は「鬼畜青少年」と叫んでおります。山本七平氏がこの状況を見たら、さぞかし墓の中で身もだえするのは間違いなかろう。

 「今時の若者」が憎い権力者の皆様、だったら我が国、あるいは自分の自治体をニュージーランドに併合してみてはいかがですか?

 性犯罪報道と『オタク叩き』検証:神奈川県ニュージーランド化計画(悪い意味で)
 松沢成文・神奈川県知事に朗報。神奈川県をニュージーランドと併合したら、これほどいいことがありますよ!

 ・ラグビーが盛ん(筆者注:松沢氏は個人的にラグビーが好きなので)
 ・『残虐ゲーム』や、直接的な描写がなくても『ロリエロ』とみなされたアニメは発禁処分

 でも、ニュージーランドにおける性犯罪の発生率は我が国に比して格段に高い。どういうわけだろう。

 こういう文章を読んでいると、近頃喧伝されている「安全神話の崩壊」なる神話が、特定の階層による凶悪犯罪の喧伝に過ぎないことがよくわかってきますね。特に少年犯罪に関して言うと、「酒鬼薔薇聖斗」事件以降から少年犯罪の発生件数に比して報道の数のほうが多くなってしまった、ということも聞きますし(「潮」平成16年12月号)。社会の「現実」を冷静に見つめることのできる人は決して少なくないのですが、そのような人たちは学問の狭い領域でひっそりと書いているだけになってしまうのでしょうか。我が国の若者論という名のカーニヴァル、病理は極めて深し。

 千人印の歩行器:[時事編]赤であれ青であれみんなで渡れば怖い!(栗山光司氏)
 「みんなで渡れば怖い」、そういう感覚を大事にしていきたい。物事はできるだけ自分の判断で突き進んでいきたい。たといそれが「善行」であったとしても、暴走すれば直ちに「悪行」に転じてしまう恐れがある。この文章は、現在の政治状況・社会状況を考える上で、もっとも示唆に富んでいる文章であります。

 ところで、また新書の棚からきな臭い匂いがしてきました。中公新書ラクレから、『進化しすぎた日本人』なる本が最新刊として出ているのですが(ちなみに著者は「サル学の権威」だそうですよ…。出版事情から言って、正高信男の所論に反することはまず書けないだろうね)、帯にまたぞろ「ひきこもる若者」「子離れできない親」なんて書いてやがる。ふざけんな。

 オイコラ中公!おまえら、この2つを帯に書いた本はこれで何冊目だと思ってるんだよ!俺の知ってる限りでは、いずれも俺がトンデモ本と認定した、正高信男『ケータイを持ったサル』(中公新書)と、矢幡洋『自分で決められない人たち』(中公新書ラクレ)の、少なくとも2冊の帯にこの文句が使われている(詳しくはbk1を。正高本に関してはこちら、矢幡本に関してはこちら)。そうゆう、「今時の若者」=「甘え」みたいな俗情に媚びた本ばかり出すのはいい加減にしろよ!

 とまあ怒ってしまったのですけれども、実は私はこの本をある程度立ち読みしたのですが、こと子育ての部分に関しては、生物学的に考えて現代の子育ては「異常」である、見たいな書き方を連ねていましたので、こういう言い方をさせてもらいました。特に社会学的な考え方に対する無知が痛かった。でもしっかりと読んだわけではないので、近いうちに読み込んでみます。

 そういえば、マガジンハウスの「ダ・ヴィンチ」という雑誌で見たのですが、精神科医の香山リカ氏も『いまどきの「常識」』という本を岩波新書の新刊として出すらしいです。これも少々注視しなければならない。香山氏は最近になって、例えば『ぷちナショナリズム症候群』(中公新書ラクレ)に代表されるような心理学主義的な俗流若者論にも手を染めており、果たしてその路線を引き継ぐものになるのか、動向が注目されるところ。

 たとい自然科学や心理学の分野で優れた研究者が自分の専攻している学問でもって社会を「分析」しようとしても社会学的なセンスがなければ適切なバランス感覚を失って安易なアナロジー、更に言えばレイシズムに陥ってしまう。理系のものにとっての社会学というのは、自分の学問領域に閉じこもらないで社会との接点やバランスを確保していく上で貴重なものであると私は考えます。これは私が大学で学んでいる建築という分野が(土木もそうですけど)他の工学に比して社会学を支えにしなければならない分野が大きい、ということも関連しているかもしれません。

 保坂展人のどこどこ日記:劇場(バーチャル)から現実(リアル)へ(保坂展人氏:元衆議院議員・社民党)
 週刊!木村剛:[ゴーログ]山本一太議員は公職選挙法違反か?(木村剛氏:エコノミスト)

 さて、総選挙が迫ってきました。しかし木村剛氏のブログを始め、ネットの一部で話題になっているのが選挙期間中におけるブログ更新の是非。一応、一般的な公職選挙法の解釈によれば、ウェブサイトやブログも公選法における「文書図画」に該当するようなのでいけないようなのですが…。インターネット時代だから、こういうことをきっちりと議論してもいいのではないかと思いますがね。

 とりあえず私の主張としては、ポスターで「政策」を売り込むためには、ポスターにウェブサイトのアドレスを掲載することに尽きると思います。でもそのためには、選挙期間中のウェブサイトでの政治行動が許されなければならないのですが。

 カマヤンの虚業日記:[選挙]「オタクちゃんねる2」停止の件、その他
 kitanoのアレ:テレビ局上層部から民主党攻撃命令?
 とりあえず、マスコミやプロバイダに圧力をかけない限り維持できない、あるいはマスコミやプロバイダが媚びなければ維持できない政権党というのは、終わったな、と。

 選挙に際して、以下の文章を読んでおくことをお勧めします。
 「kitanoのアレ
 「FrontPage -Game and Politic-
 このブログから「各党マニフェストにおける青少年認識/対策

 さて、読者の皆様にお知らせですが、私は、今月11日の夜から16日の午前にかけて、東京と名古屋に行ってまいります。そのため、ブログの更新ができなくなります。ご了承ください。

 ただ、旅行期間中に、映画のマスコミ試写会に参加してきたり、あるいは万博を見てきたりと、いろいろ動きますので、何か思うところがあれば文章を書こうかと思います(ただし、17日から18日にかけて、親戚の結婚式に参加するため盛岡に行ってくるので、その期間中も更新できませんが)。

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2005年7月 2日 (土)

2005年上半期の1曲

 私が2005年1月1日~6月30日まで買ったCD(シングル・アルバム)に関して、印象に残った曲を紹介します。「2005年4~6月の1冊」と併せてどうぞ。

 CDシングル収録曲・ベスト16
 1:Fiction Junction YUUKA「暁の車」作詞・作曲:梶浦由記/Fiction Junction YUUKA「暁の車」ビクターエンターテインメント、2004年9月
 哀愁が漂う曲。戦場に赴く人を必死で引き止めようとするがかなわぬ夢であることに絶望する人のイメージを髣髴とさせる歌詞と、夕暮れの暁のムードを表現する曲が見事なまでにマッチし、さらに南里侑香氏の壮大なヴォーカルによって聴く人を魅了させずにはいられない。
 ※アニメ「機動戦士ガンダムSEED」挿入歌

 2:米倉千尋「僕のスピードで」作詞・作曲:米倉千尋/米倉千尋「僕のスピードで」キングレコード、2005年2月
 米倉氏のデビュー10周年を飾るシングル曲。軽快なメロディーラインと、頑張っている人の背中を押してくれるような歌詞が魅力。もちろん米倉氏の歌唱も。
 ※アニメ「まほらば ~Heartful days~」エンディングテーマ

 3:angela「未来とゆう名の答え」作詞:atsuko、作曲:KATSU、atsuko/angela「未来とゆう名の答え」キングレコード、2005年1月
 ※アニメ「JINKI:EXTEND」エンディングテーマ

 4:水樹奈々「WILD EYES」作詞:水樹奈々、作曲:飯田高広/水樹奈々「WILD EYES」キングレコード、2005年5月
 ※アニメ「バジリスク ~甲賀忍法帖~」エンディングテーマ

 5:坂本真綾「ループ」作詞・作曲:h-wonder/坂本真綾「ループ」ビクターエンターテインメント、2005年5月
 ※アニメ「ツバサ・クロニクル」エンディングテーマ

 6:KOTOKO「Re-sublimity」作詞:KOTOKO、作曲:高瀬一矢/KOTOKO「Re-sublimity」ジェネオンエンターテインメント、2004年11月
 ※アニメ「神無月の巫女」オープニングテーマ

 7:佐藤裕美「終わりなきPrelude」作詞・作曲:上松範康/佐藤裕美「終わりなきPrelude」ビーフェアリーレコード、2004年11月
 ※PS2ゲーム「ギャラクシーエンジェル Eternal Lovers」エンディングテーマ

 8:愛内里菜、石田燿子、近江知永、奥井雅美、影山ヒロノブ、can/goo、栗林みな実、下川みくに、JAM Project、鈴木達央、高橋直純、水樹奈々、unicorn table、米倉千尋「ONENESS」作詞・作曲:奥井雅美/愛内里菜、他「ONENESS」ワンネスプロジェクト、2005年5月
 ※「Animelo Summer Live 2005 -THE BRIDGE-」テーマソング/アニメイト限定発売

 9:奥井雅美「TRUST」作詞・作曲:奥井雅美/奥井雅美「TRUST/A confession of TOKIO」エボリューション、2005年5月
 ※アニメ「これが私の御主人様」オープニングテーマ

 10:石田燿子「OPEN YOUR MIND ~小さな羽根ひろげて~」作詞:石田燿子、作曲:田中公平/石田燿子「OPEN YOUR MIND ~小さな羽根ひろげて~」ジェネオンエンターテインメント、2005年1月
 ※アニメ「ああっ女神さまっ」オープニングテーマ

 11:高橋広樹「BE YOURSELF」作詞:池田森、作曲:高橋広樹/高橋広樹「BE YOURSELF」インターチャネル、2005年4月
 ※ラジオ番組「BE YOURSELF」テーマソング

 12:JAM Project「迷宮のプリズナー」作詞・作曲:影山ヒロノブ/JAM Project「迷宮のプリズナー」ランティス、2005年6月
 ※OVA「スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATION THE ANIMATION」オープニングテーマ

 13:高橋洋子「WING」作詞:高橋洋子、作曲:大森俊之/高橋洋子「WING」ジェネオンエンターテインメント、2005年5月
 ※アニメ「ああっ女神さまっ」エンディングテーマ

 14:谷山紀章「Daydreamin'」作詞:mavie、作曲:黒須克彦/谷山紀章「Daydreamin'」ランティス、2005年2月
 ※アニメ「好きなものは好きだからしょうがない!!」エンディングテーマ

 15:神田朱未、野中藍、能登麻美子、小林ゆう「輝く君へ」作詞:ヌマダテゆか、作曲:桑原秀明/神田朱未、野中藍、能登麻美子、小林ゆう「輝く君へ」キングレコード、2005年2月
 ※アニメ「魔法先生ネギま!」エンディングテーマ

 16:田村ゆかり「恋せよ女の子」作詞:羽月美久、作曲:小松一也/田村ゆかり「恋せよ女の子」コナミミュージックエンターテインメント、2005年5月
 ※アニメ「極上生徒会」オープニングテーマ

 CDアルバム・ベスト10
 1:tiaraway「TWO:LEAF」サイトロンディスク、2005年1月
 声優の千葉紗子氏と南里侑香氏によるヴォーカルユニットの最初にして最後のアルバム。さまざまな曲を、あるときは落ち着いて、あるときは壮大に、またあるときは可愛く歌いきれるユニットは、なかなか見当たらないのではないか。歌唱力、表現力共に我が国の歌手の中でも高く評価されてもいいくらいの高レヴェルなヴォーカルである。ちなみに、このユニットは今年3月8日に行なわれたライヴをもって活動を終了した。

 2:岡崎律子「Love & Life -private works 1999-2001-」ユニバーサルミュージック、2005年5月
 昨年5月5日に逝去した岡崎氏が、生前にファンクラブ向けに作成していた「プライベートCD」の曲を収録したもの。これまでにアニメなどに提供してきた曲とはまた違った岡崎氏の楽曲の魅力に触れることができ、ファンならずとも必聴といえる質である。ボーナストラックとしてアルバム未収録のシングル曲を収録。

 3:皆川純子「アイコトバ」キングレコード、2005年4月

 4:金月真美「たからもの」コナミメディアエンターテインメント、2004年12月

 5:國府田マリ子「メトロノーム」キングレコード、2005年2月

 6:佐藤利奈「空色のリボン」フロンティアワークス、2005年3月

 7:田村ゆかり「琥珀の詩、ひとひら」コナミメディアエンターテインメント、2005年3月

 8:椎名へきる「Clear Sky」ソニーミュージックレコード、2005年6月

 9:清水愛「発芽条件M」メローヘッド、2005年4月

 10:新谷良子「Pretty Good!」ランティス、2005年5月

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2005年4月24日 (日)

俗流若者論ケースファイル15・読売新聞社説

 千石保氏が所長を勤める「日本青少年研究所」の調査結果が発表されるたびに、特に読売新聞はそのネガティヴな結果を大々的に取り上げる。しかしその調査を仔細に読んでみると(同研究所のウェブサイトには、詳細な結果が一部公開されている)、問題設定はその時々のカレントな問題を中心に採り上げていることが多く、中には意図的に我が国の青少年に対する不安・不信を煽ろうとしているのではないか、というものも目立つ。ただ、我が国において、青少年に関するゴミ社会調査が多い中で、少なくともサンプリングと経験だけは、その中でも数少ない、信頼できる部類にあると思う。まあ、他がゴミばかりなのであるが。これ以上まともなものといったら総務省の世界青少年意識調査ぐらいか(ちなみに「日本青少年研究所」の調査が最大でも日・米・中・韓の4カ国だけなのに対し、総務省のものはそれを大いに上回る数の国で比較している)。

 さて、今年もその結果が公表され、3月15日から16日にかけて新聞やテレビなどさまざまなメディアで話題になったが、私の見聞した多くの報道が、その結果をただ鵜呑みにして垂れ流すだけで、それに対して疑うようなことはまったくしていなかったのが気がかりだった。

 その中でも特に問題の多いものを紹介したい。平成17年3月16日付読売新聞の社説、「元気がないぞ日本の高校生」である。この社説は、《勉強が嫌い。消極的で自信がない。将来に悲観的で自分の国に誇りが持てない――。これが現代の日本の高校生気質だとすれば、あまりにも寂しい》(平成17年3月16日付読売新聞社説、以下、断りがないなら同様)という書き出しで始まるのだが、この社説を読んでみる限りでは、結局この社説子は悲しみに浸りたいだけではないのか、と疑いたくなった。

 というのも、調査の結果をそのまま嘆き、それを打開するための具体的な案は何も示していないからである。例えば読売社説子は、《日本の生徒が勉強しないことに驚かされる》《調査結果を見ると、授業態度も問題だ》などと、結局のところ単なる「憂国」だけで終わっているのである。まあ、これが新聞のまったく読み応えのない投書欄や辛口コラムだったら済まされるだろうが、これは社説である。このような「嘆き」だけで終わらせてしまう、というのは、あまりにも悲しすぎはしまいか。それしかできないようであれば、最初から採り上げるのをやめたほうがいい。記事の社会面の解説で済ませておくべきであろう。事実、読売のこの社説には、これが掲載された前日の社会面の報道以上のものがまったく掲載されていない。

 他の国との数値比較(まあ、我が国と米国、中国だけで比較するというのも問題であるが。これに関しては後で述べる)も出さないで「問題だ」と嘆いている部分もある。例えば読売社説子は《「今の生活で何でもできるとしたら、何がしたいか」の問いに、「遊んで暮らす」の答えが3か国のうち日本が一番多く、38%もいた。自分の将来を「だめだろう」「あまりよくない」と悲観的にみる生徒も16%と飛びぬけて多かった》と書くけれども、他の国との比較がないと、このような比較はまったく意味を持たない。最も勉強が必要なのは、この社説子ではないか。特に《「今の生活で何でもできるとしたら、何がしたいか」の問いに、「遊んで暮らす」の答えが3か国のうち日本が一番多く、38%もいた》という部分には笑ってしまった。どうしてそこまで問題視する必要があるのだろうか。この社説子には子供が大いに遊ぶことが「悪」であるととらえられているのだろうか。

 この中でも特に問題があるのは、《がく然とさせられるのは、「国」に対する意識のありようだ》と述べた直後の文章である。これ以降の文章を全文引用しよう。

 自国に誇りを持っているか、の質問に「持っていない」と答えた日本の高校生は半数以上に上った。国旗・国歌を誇らしく感じるという生徒は米、中ともに5割前後いるが、日本では1割強だ。

 誇りも何も感じない、という日本の生徒が国旗で57%、国家で65%もいる。1989年の調査より増えた。学校式典での国旗・国歌に「起立して礼儀を正す」ことをしない生徒は7割に上る。イデオロギー的な嫌悪感を示す教師の存在が、背景にある一つの要因ではないか。

 「愛国心」を盛り込むことに与党内からも異論が出た教育基本法改正案は、今国会への提出が見送られた。自分の国を誇りに思い、素直に愛せないのは不幸なことだ。

 調査から浮かび上がった問題点を、日本社会全体が重く受け止めるべきだ。

 嗤うべし。私が《がく然とさせられるのは》、読売新聞のあまりにも短絡的、しかも現在の状況をまったく踏まえていない認識である。そして読売のそのような認識のありようは、《日本社会全体が重く受け止めるべき》ものであると私は考えている。

 例えば《国旗・国歌を誇らしく感じるという生徒は米、中ともに5割前後いるが、日本では1割強だ》と社説子は書くけれども、この社説子は米国や中国の国歌がやけに闘争的であることを知っていて書いているのであろうか。しかも米中だけでなく、広く知られている通り、他のさまざまな国の国歌は極めて闘争的であるのに対し、我が国の国歌はそのようなことはまったく感じられない。また、例えば中国の国歌は、現在の中国共産党政権の存在意義にもなっている抗日闘争を歌っているものであるなど、その国歌は国家の成立や存立と密接に関わっているのに対し、我が国の国歌は明治時代に万葉集の一首にメロディをつけて、なし崩し的に成立させたものであるから、その歴史性を云々するのは難しい。このような基本的な認識も欠いているとは。もちろん「日の丸」に関しては、諸説あれど、その歴史性は確認できる。それでも、国旗や国歌に「跪かない」だけで「問題だ」としてしまうのは、国旗や国歌の重要性を認知しておらず、ただそれらをイデオロギー闘争の道具としてしか使用していないことの証左ではないか。もう一つ、《1989年の調査より増えた》と言っているけれども、どれくらい増えたのか見せてくれ。それにしても私が意外に思ったのは、米国や中国の国旗や国歌に対する意識の低さである。《5割前後》というのは、私の予想に比べてやや低かった感がある。

 《学校式典での国旗・国歌に「起立して礼儀を正す」ことをしない生徒は7割に上る》というのも、やや疑問を感じる。というのも、《規律して礼儀を正す》というのが、2重の質問になっているからだ。例えば、起立はするけれども、別に礼儀を正すようなことはしない、というのであれば、それはこの範疇には入らない。そんなことも考えずに、《イデオロギー的な嫌悪感を示す教師の存在が、背景にある一つの要因ではないか》とあっさりと述べてしまうとは…。

 この文章の後、唐突に《「愛国心」を盛り込むことに与党内からも異論が出た教育基本法改正案は、今国会への提出が見送られた。自分の国を誇りに思い、素直に愛せないのは不幸なことだ》と切り出してしまう。しかし、この文章が出てくる文脈も、またこの文章の内容にも、論理飛躍がある。例えば、教育基本法の操作だけで、青少年に「国家」に対する誇りを持たせられるか、といえば私の答えは即刻「否」である。なぜか。それは、読売の社説子他、教育基本法に「愛国心」を盛り込むことに賛成する人たちの考える「国家」とは、結局のところ彼らの幻想の中にしかない「国家」に過ぎないからである。その最大の証左として、彼らは「今時の若者」の「問題行動」の「原因」を「国家」の不在、乱暴に言えば彼らの共同幻想としての「国家」に「今時の若者」が幻想を抱かないことに転嫁していることが挙げられよう。実態としての国家は歴史と現在の上に存在する。自らに都合の悪い歴史を排除した「歴史」のみの上に成り立つ「国家」など幻想でしかない。

 このような記述は、はっきり言って単なるイデオロギー闘争の視点からしか書かれていない。すなわち、自らの信奉するものは何でも「善」であり、それに少しでも従わないようであればすぐさま「問題」のレッテルを貼り付けてしまっているのである。しかし、このような結果が生まれた背景をろくに考えもせず、ただ単に「問題」と騒ぎ立てているようでは、社説としての責任を果たしているのか、と疑問を投げかけられても当然であろう。

 もう一つ、我が国の国歌に関して、もう「政治的な」文脈で語るのはやめよう、とする興味深い主張がある。明治学院大学非常勤講師の増田聡氏は、例えば精神科医の香山リカ氏に代表されるような、現代の若年層が君が代を「屈託なく」歌うことに関して排外的ナショナリズムの対等を危惧するような言説に関しては、そのような論理は《旧世代の政治的な枠組みからのものでしかない》(この段落に関しては、全て増田聡[2005])と批判した上で、《むしろ君が代の「現在」が示すのは、そのような「二者択一的な政治意識」そのものを批判する、若い世代の社会意識なのではないだろうか》と言い、《君が代が明治期の対外儀礼で必要とされ……生まれたのとまったく同じように、……「グローバルな他者との出会い」の経験が、若者にとりあえず君が代を歌わせている。その歌唱に過剰な政治的意味を読み込んではなるまい》と論じている。面白いのは、増田氏が《今日の君が代とは、若い世代にとっては、単に「ニッポン」を指し示す音楽的記号に過ぎない》と語っているところだ。増田氏はここで引用した論文の冒頭で、君が代の歴史に関しても触れているのだが、君が代が明治期の「天皇礼賛」の意味も、戦後の教育イデオロギー闘争としての意味もまったくなくなった現在において、そのような文脈において君が代が歌われるのは、むしろ歴史的必然ではないか。このような正確な歴史認識・現状認識が、良心的な音楽社会学者と、イデオロギー闘争に明け暮れる新聞人を分かつ。

 閑話休題、結局のところ読売の社説は、現在の青少年を嘆いてみせるだけで、なんら具体的な対策を示していないばかりか、青少年に対する認識も誤解の多いものであることを自ら証明してしまっている。しかし、もう一度述べるけれども、社説とは重要なオピニオン形成の役割を持っており、それゆえ執筆にも責任が必要である。「憂国」しかできないようであれば、最初から採り上げないほうが、よほど有益ではあるまいか。論じるべき問題は他にたくさんあるのに。

 この社説は、《調査から浮かび上がった問題点を、日本社会全体が重く受け止めるべきだ》という文章で締めくくられている。しかし、《日本社会全体》なんて、どこまでを指すのだろうか?

 参考文献・資料
 増田聡[2005]
 増田聡「軽やかに歌われる君が代ポップ」=「論座」2005年5月号、朝日新聞社

 笠原嘉『青年期』中公新書、1977年2月
 谷岡一郎『「社会調査」のウソ』文春新書、2000年5月
 パオロ・マッツァリーノ『反社会学講座』イースト・プレス、2004年5月
 山本七平『日本はなぜ敗れるのか』角川Oneテーマ21、2004年3月

 内藤朝雄「お前もニートだ」=「図書新聞」2005年3月18日号、図書新聞

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2005年4月 9日 (土)

トラックバック雑記文・05年04月09日

 *☆.Rina Diary.☆*:満開☆(佐藤利奈氏:声優)
 この文章の内容とはあまり関係のないのですが、佐藤氏のミニアルバム「空色のリボン」を聴きました。私の感想としては、佐藤氏の「空」というものに対する想いが存分に込められている作品になっているな、と。タイトルが「空色のリボン」であるだけに、その歌詞には「空」という言葉、およびそれに順ずる表現が頻出します。
 一番私が心惹かれたのは、第3トラックに入っている佐藤氏のフリートーク「あの空で逢えたら Part1」です。ここでは、佐藤氏が「空」に対する想いを語っているのですが、その中で「立っていると、目の前に空が見える」みたいなことを語っていたと記憶しております。
 青い空、曇り空、雨の空。いずれにせよ、空が見える、というのはとても大事なことです。空というものは、おそらくもっとも身近にある「大自然」でしょう。上を見上げるとどこまでも続いていて、思わず吸い込まれそうな、あるいは正面を向いていても、地平線の果てまで続いているような空。空を見ることが、自然に対する興味と関心を高める第一のことだと思います。
 ここで都市計画論的な話に移ってしまいますが、今年2月5日付けの読売新聞において、読売新聞編集委員の芥川喜好氏が「編集委員が読む」というコラムで「空はだれのものか 高層ビルが消した生活のにおい」という文章を書いておられます。佐藤氏のアルバムに心惹かれた人も、ぜひとも読んでほしいコラムです。
 芥川氏は、1月の下旬に新宿で行われた「脈動する超高層都市、激変記録35年」という写真展に関して、《低い建物が並ぶだだっ広い空間に、あるとき黒い塊が現れ、次第に上へ伸びる。その近くにまた同じような塊が生じ、同じように天へ向かって伸びる。その過程が百カット近い映像の早送りで壁に映しだされる。黒い塊は瞬く間に成長し増殖し群れとなって空間を圧し、意思あるもののようにうごめいている》という感想を述べています。
 芥川氏は、《このドキュメントを見て初めてわかることがある。超高層化とは、広い空が侵食される歴史でもあったということだ》と書きます。高層ビルが立ち並ぶ場所では、上を見ても無機質な侵食された空を見ることしかできず、正面を見てもほとんど空を見ることができない、という現実。大都市において広い空を見ることができるのは、超高層ビルに登るという特権を持った人だけ、という現実。空は万人に開かれている大自然の絶景です。それが巨大資本の論理によって侵食されていく。都市化=超高層化を極端に推し進めてきた政権党や巨大資本の偉い人たちが、「今時の若者」の自然に対する意識の低下を嘆く。何なのでしょうか、この矛盾は。基本的に「若者論」を安易に振りかざす人は、政権党が以下に若年層から「生活」の場を奪ってきたか、ということをことごとく無視しますが、そこに目を向けないと現在の政権党の論理を突き崩すことはできないと思います。
 芥川氏のコラムでは、最後に《芸術系大学の学生》が書いた《「超高層ビルと人間」という社会研究のリポート》について触れられております。そこで、次のようなものが引用されています。

 東京は富士を望む街だった。高さの競争などやめて、行き来の道から富士の見える街づくりをしたら、人の心も落ち着いて平和な町になるだろう。

 自然を「征服」するのではなく、自然と「共生」することが現在のパラダイムになりつつあります。最近建築の間で流行している「環境共生住宅」「古民家再生」なども、そのパラダイムシフトに適合した形でしょう。我々は、このパラダイムシフトを理解して、誰もが人間らしい生活を送れるように社会を構築しなければならない。佐藤氏のアルバムと芥川氏のコラムから見えたのは、そのようなことでした。

 ン・ジュンマ(呉準磨)の備忘録:文教政策が大きな政府主義の最後の砦?という以上に・・・
 教科書検定が始まりました。それにしても、今年は4年前とは違い、歴史教科諸問題があまり話題に取り上げられなくなりました。それだけ沈静化したのか、それとも世間の耳目を集められなくなったのか。
 「新しい歴史教科書をつくる会」といえば産経新聞ですが、昨日、その産経新聞が発行する雑誌「正論」を久しぶりに読みました。「正論」からは、もうこの雑誌自体に見切りを付けた、ということで、1年以上書店で見かけてもてにとることすらしなかった(というのも、タイトルと執筆者からどのようなことが書かれているか、ということが見え見えだったから)のですが、今回久々に一通り目を通してみて、余計にひどくなっている、という認識を持ってしまいました。
 巻頭はライブドア問題特集。どれも本質を突いていない論文ばかりでした(岩波書店の「世界」に掲載された文章や、文藝春秋の「諸君!」の特集は読み応えがある)。しかしもっとひどいと思ったのは、日本女子大学教授の林道義氏などによる「ジェンダーフリー教育」批判の文章です。この文章は、もうバリバリの陰謀論です。なんでも「ジェンダーフリー教育」を推し進める左翼は日本の崩壊を狙っており、それを裏で操っているのはマルクスだ、と。私も「ジェンダーフリー教育」には賛成できない部分もあるのですが(性教育には賛成です。あしからず)、ここまで妄想できるのはすごい、というほかありません。しかも、このような認識が、一部の保守論壇人に広く共有されている、というのだからさらに驚きです。大体、「ジェンダーフリー教育」が「どのように」我が国を崩壊させ、「どのように」韓国・中国・北朝鮮を利するか、ということに関してはまったく触れられていない。このような雑誌はある種の「共通前提」を持っている人には大人気なのだろうが、こんなことしていると新たな読者は獲得できませんよ、と言っておく。

 走れ小心者 in Disguise!:  「ブログ版『えらいこっちゃ!』(12)」(克森淳氏)
 カマヤンの虚業日記/カルトvsオタクのハルマゲドン:[資料][呪的闘争][宗教右翼][日本会議]90-91年「有害コミック」問題の発信源・和歌山の「子供を守る会」は、極右新興宗教「念法真教」
 私は基本的には改憲は必要だと思います。しかし、現在自民党を中心に議論されている改憲論には、むしろ批判的です。
 政府・自民党は改憲案に「青少年健全育成に悪影響を与える有害情報、図書の出版・販売は法律で制限されうる」ということを入れようとしていますが、まずここに反対です。第一に、青少年がある情報に関して、そこで得る感想は多様です。第二に、国家が一律に「青少年に有害」な情報を決め付ける、ということは、表現の自由に抵触する危険性があります。第三に、自民党などの皆様が問題にしたがる「有害」な情報・環境は青少年による凶悪犯罪を増やしてはいない、ということは、すでに犯罪白書や警察白書で明らかです。第四に、立憲主義の立場に立てば、憲法とは本来国家に宛てた命令であるはずです。それを理解していない政治家が多すぎます。そして最後に、このような改憲案は、自民党の右派の利権の元となっている宗教右翼や右翼政治団体に対するパフォーマンスである可能性が高い。
 先月の読売新聞において、財団法人日本青少年研究所の調査において、我が国の高校生の半数以上が自国に誇りを持っていない、という結果を嘆いていました。しかし、これのどこが問題なのでしょうか。もし自国に誇りをもてない状況があるとするなら、それを形成した社会的な影響を分析しなければならないはずですが、読売をはじめとして保守的な政治家や論者は、我が国における「左翼」による教育を真っ先に槍玉に挙げます。結局のところ、彼らは、青少年をイデオロギー闘争の道具にしか考えていないのです。憲法の改正案も、教育基本法の改正案も、まさしくこれに当てはまるのではないか、と考えております。
 私は、「大日本若者論帝国憲法」が必要である、と考えております。もちろん、現実的な改憲案ではなく、現在推し進められている改憲案がいかに滑稽なものであるか、ということを示すネタとしての改憲案です。その意図は、「こんな憲法になるんだったら護憲派のほうがよっぽどマシだ」と気づかせることです。この改憲案の骨子は次の通りです。
 ・青少年による問題行動の抑制のため、国旗・国歌・天皇に対する忠誠心を高めて、国家に帰属するための意識を養う。
 ・青少年の愛国心と社会性の涵養のため、強制的徴兵制を男女関係なく実行する。
 ・青少年の健全なる育成のため、「伝統的な」(実際には明治以降の近代化システムの中で捏造されてきた)家族のみを尊重する。それと同様に、子供を多く出産した家族は独身者よりも優遇される。
 ・親は自らが親権を持っている子供の行動を常に監視していなければならない。
 ・青少年に有害な影響を及ぼす恐れのある情報は検閲でもって規制できるようにする。
 ・青少年による凶悪犯罪の抑制のため、「有害な」環境に出入りする青少年を警察が取り締まることができる。
 ・青少年による凶悪犯罪の抑制のため、20代の若年層にのみすべての犯罪の厳罰化を行う。
 ・ひきこもりやフリーターや若年無業者を抱える家族に関しては、青少年健全育成の視点から財産を奪って強制的に就業意識を植え付けることは正当化される。
 こんなに滑稽なことが憲法に書かれるのは皆目御免だ、と思われる方も多いでしょう。しかし、これらの議論は、すべて俗流若者論にオリジナリティを見出すことができるものばかりです。そして、それらの粟粒若者論の欲望を満たす憲法を作ろうとしたら、このような憲法が出来上がるのは必然でしょう。当然、憲法学や立憲主義の歴史も一切無視し、権力に非常に甘い憲法になります。
 愛国者たるものは、常に国賊に目を光らせていなければなりません。現在我が国にはびこる国賊は、保守政治家や論壇人が問題視したがるような「左翼」ではなく、巨大資本による都市の画一化を推し進め、青少年をイデオロギー化することによって不安をあおり、それによって利権をむさぼる自称「保守」政治家・言論人です。このような国賊こそが、まさしく我が国を壊死させる張本人です。そして、俗流若者論も、国賊として糾弾されるべきです。

 お知らせ。このブログの右側に表示されております「参考サイト」を、「参考サイト」と「おすすめブログ」に分割しました。
 「参考サイト」として追加したもの
 「グリーントライアングル
 「「有害」規制監視隊
 「少年犯罪データベース
 「「ゲーム脳」関連記事 - [ゲーム業界ニュース]All About
 「おすすめブログ」として追加したもの
 「kitanoのアレ
 「カマヤンの虚業日記/カルトvsオタクのハルマゲドン
 「読売新聞の社説はどうなの・・

 また、次の文章を公開しました。
 「俗流若者論ケースファイル09・各務滋」(4月4日)
 「2005年1~3月の1冊」(4月4日)
 「正高信男は破綻した! ~正高信男という堕落みたび~」(4月5日)

 今後の予定としましては、まず「俗流若者論ケースファイル10・○○○○」を近いうちに公開します。また、『ケータイを持ったサル』批判の「再論・正高信男という病」もできれば来月中には公開したい。正高信男批判では、「犬山をどり ~正高信男を語り継ぐ人たち~」と題して、『ケータイを持ったサル』の書評を検証する予定です。これの公開は「再論・正高信男という病」を公開したあとなので、おそらく8月頭ごろになるでしょう。また、仙台の都市計画と「東北楽天ゴールデンイーグルス」について論じた文章や、治安維持法制定80周年に関する文章、雑記文で触れた「大日本若者論憲法」の実体化など、いろいろ企画しておりますが、大学の授業も始まったので、予定は未定です。
 曲学阿世の徒・正高信男といったら、「正高信男という頽廃」において、このようなコメントをいただきました。

この人、統計のトの字も知りません。t検定もよくわかってなかった。ついでに実験してないので、なぜか論文書きます。内輪でもデータはどこから来ているのか疑問視している人は多いですよ。さらに、気に入らない研究者や学生を徹底的に攻撃(ある意味、いじめ)するので、敵は多いですね。挨拶そいても応えない、目を合わせなければ、口もきかないあたり、彼の社会性を疑ってしまいます。かれが世の中のいじめや引きこもりについての著書を書くたびに、その自分の行動はどううなんだ・・・と言いたくなります。

 休刊した「噂の眞相」みたいに「『ケータイを持ったサル』の京大教授は論文捏造の常習者」と「一行情報」を書きたくなってしまいますけれども、これが本当ならばすごいことですよ。こんな人を教授にしている京都大学とは、いったい何なのでしょうか。誰か止めてあげられる友人はいないのか。

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2004年12月31日 (金)

2004年・今年の1曲

 筆者が2004年に買ったCDの中でもとりわけ私の印象に残った曲を紹介します。今回は、
 メロキュア「しあわせ」(作詞:日向めぐみ、作曲:岡崎律子)
 笠原弘子/岡崎律子「I'm always close to you」(作詞・作曲:岡崎律子)
 中原麻衣/岡崎律子「いつでも微笑みを」(作詞・作曲:岡崎律子)
 以上を推薦します。

――――――――――――――――――――

 その夜、私は岡崎律子氏と日向めぐみ氏のユニット「メロキュア」のアルバム「メロディック・ハード・キュア」を静かに聴いていた。2004年5月11日、岡崎氏の訃報が私の耳に届いた日である。
 私が岡崎氏の曲を聴くようになったのは平成14年のことだ。正確に言うと、岡崎氏の書いた曲を、だが。私が最初に岡崎氏の曲と認識して聴いていたのは、声優の林原めぐみ氏のアルバム「iravati」(キングレコード、1997年8月)に収録されている「Good Luck」(作詞・作曲:岡崎律子、歌:林原めぐみ)である。また、林原氏がラジオ番組で何回か岡崎氏に言及していたので、私は岡崎律子という名前を心のどこかにとどめていた。折りしもそのときは、名曲「For フルーツバスケット」(作詞・作曲・歌:岡崎律子/キングレコード・2001年7月)の、声優の堀江由衣氏がカヴァーしたものが上梓されていた。
 また、平成14年は、岡崎氏が、シンガーソングライターの日向めぐみ氏と、ユニット「メロキュア」を結成した年でもある。私がこのユニットのCDを買ったのは平成15年6月、メロキュアの2枚目のシングルとなる「1st Priority」(コロムビアミュージックエンターテインメント、2003年2月)であった。翌年3月に上梓されたメロキュアのアルバムを聴けばわかることだが、このユニットはコーラスを重視しているらしく、岡崎氏や日向氏のヴォーカルを、さらに両氏自身によるコーラスでますます洗練されたものにしている。
 岡崎氏は2004年に入ってからも、精力的に活動していた。堀江由衣氏のシングル「心晴れて 夜も明けて」(作詞・作曲:岡崎律子/キングレコード・2004年2月)や、ゲーム「シンフォニック=レイン」の曲、メロキュアの最初のアルバム「メロディック・ハード・キュア」(コロムビアミュージックエンターテインメント・2004年3月)、そして堀江氏の最新アルバム「楽園」(キングレコード・2004年4月)に提供した曲など、岡崎氏の関わったCDが多数上梓されていた。多くのファンや関係者は、岡崎氏がこれからもまた大いに活躍することを期待していたかもしれない。そんな中で……突然の訃報だった。
 私が今回挙げた3曲は、それらの岡崎氏の曲の中でも岡崎氏の死という事象と重ね合わせてみるとより一層感慨深くなってしまう曲である。
 メロキュアの「しあわせ」(メロキュア「メロディック・ハード・キュア」に収録)は、アルバムの中では唯一岡崎氏と日向めぐみ氏の合作である。日向氏が作詞、岡崎氏が作曲と歌を担当する、というスタイルである。日向氏は、この曲の歌詞を恋人同士が語り合うときのシチュエーションを想定して書いたのかもしれない。しかし、この曲の歌詞には、日向氏から岡崎氏に対するメッセージとしての意味合いが含まれているのではないか、と感ずる。同じユニットで2年間走り続けてきた絆。岡崎氏と日向氏の約束。それを岡崎氏が歌い上げる…。
 後ろの2曲は、ゲーム「シンフォニック=レイン」のキャラクターソング集「RAINBOW」(キングレコード・2004年5月)に収録されている曲で、歌手はそのゲームに出演している笠原弘子、中原麻衣、浅野真澄、折笠富美子の4氏である。そして、岡崎氏が全曲の作詞・作曲を担当している。
 とりわけ印象深いのは笠原氏の「I'm always close to you」と中原氏の「いつでも微笑みを」である。この2曲に共通するテーマは「別れ」であり、二つとも別れる人へのメッセージを含んでいる。そして、二つとも痛切な「悩み」を打ち明けた曲であり、そして希望の光で終わる。笠原氏や中原氏の歌唱もまた、曲のメッセージ性が存分に伝わってくるものに仕上がっている。ここで挙げなかった、このCDに収録されている笠原氏や中原氏のほかの曲、そして浅野氏と折笠氏の曲も、歌詞の並みならぬ叙情性とメロディライン、そして歌が絶妙なまでにマッチしており、たいへん聴き応えがある。まさに今年最高のアルバム、といっても過言ではない。
 そして、岡崎氏が生前にレコーディングしていた「シンフォニック=レイン」の曲の岡崎氏ヴァージョン10曲、そして「For フルーツバスケット」の全11曲が収録されたアルバム「For RITZ」が、キングレコードから2004年12月29日――岡崎氏の誕生日にあたる――に発売された。
 ぜひ、手にとって聴いてほしい。岡崎氏の愛した音楽を。

――――――――――――――――――――

 2004年・アルバム8枚
 1:笠原弘子/中原麻衣/浅野真澄/折笠富美子「RAINBOW」(キングレコード・2004年5月)
 2:岡崎律子「For RITZ」(キングレコード・2004年12月)
 3:メロキュア「メロディック・ハード・キュア」(コロムビアミュージックエンターテインメント・2004年3月)
 この3枚に関しては、本文で述べたとおりです。

 4:千葉紗子「everything」(ランティス・2004年6月)
 梶浦由記氏のプロデュースによる千葉氏のオリジナルアルバム第2弾。ミディアムテンポを中心に構成された曲と、透き通った千葉氏のボーカルに思わず聞き入ってしまう。千葉氏が初めてコーラスや作詞に関わった曲もある。

 5:林原めぐみ「center color」(キングレコード・2004年1月)
 「シャーマンキング」「朝霧の巫女」などの最近のアニメソングや、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のテーマソング「残酷な天使のテーゼ」の再カヴァーなど、林原氏が声優として、ヴォーカリストとして多彩な顔を見せるアルバム。新曲は林原氏にとって初めての梶浦由記氏の作曲。ちなみに、林原氏は平成16年6月に女児を出産した。

 6:米倉千尋「BEST OF CHIHIROX」(キングレコード・2004年5月)
 デビュー曲であり、OVA「機動戦士ガンダム第08MS小隊」の主題歌にもなっている「嵐の中で輝いて」から、2003年に発表された、アニメ「カレイドスター」の主題歌の「約束の場所へ」まで、米倉氏のアニメ・ゲームタイアップ曲30曲を2枚組で一挙収録。この量と質で値段が税込み3000円とは安すぎる。初回限定版には、奥井雅美氏との期間限定ユニットで歌った「カレイドスター」のオープニング・エンディングも収録。

 7:小森まなみ「ユ・メ・ノ・チ・カ・ラ」(キングレコード・2004年7月)
 今年、ラジオ番組「mamiのRadiかるコミュニケーション」が20周年、「小森まなみのpop’n!パジャマEye」が10周年を迎えたラジオパーソナリティによるベストアルバム。通販限定だった曲「Life ~上を向いて歩こう~」や、CD未収録の「きゅんきゅんのパワー」、高橋直純氏とのユニットで歌った曲などもある。全曲が小森氏の作詞によるものだが、少なくともこのアルバムに収録されている曲の歌詞のテーマには一貫性があるようだ。それが何かは、このCDを聞いてのお楽しみである。ちなみに、岡崎律子氏が作曲した曲も4曲収録されている。

 8:志倉千代丸・編「ゲームボーカルベスト ~志倉千代丸楽曲集Vol.3~」(サイトロンディスク・2004年8月)
 ゲームソングで活躍する作曲家が提供した曲を集めたCDの第3弾。「Memories Off」「Missing Blue」「Remember 11」などから14曲を収録。歌手(声優)も、水樹奈々、笠原弘子、田村ゆかり、清水愛、皆川純子各氏など、強力なラインナップ。ちなみに当初では、坂本真綾氏の曲も収録される予定だったらしい。第4弾では入れてほしい。ついでにこの作曲家の書いた歌で最も有名なのは「NOVAうさぎのうた」だろう(笑)。もちろんこのCDには収録されていない。

 2004年・シングル収録曲20曲(上位5曲はレヴューつき)
 ※原則として1枚1曲。また、2004年に発売されたアルバムに収録されている曲は除外した。

 1:angela「Shangri-La」(作詞:atsuko、作曲:atsuko・KATSU/angela「Shangri-La」キングレコード・2004年8月)
 インディーズから、昨年、アニメ「宇宙のステルヴィア」のテーマソングでメジャーデビューし、一躍人気を獲得したユニットによる、「楽園」からの旅立ちを前にした葛藤を描いた歌。成人式実行委員会の私に言わせてもらえば、これは「成人式で歌いたい歌」だ(笑)。アニメ「蒼穹のファフナー」オープニング。

 2:tiaraway「想い出good night」(作詞・作曲:志倉千代丸/tiaraway「想い出good night/can you feel crying alone?」サイトロンディスク・2004年10月)
 tiarawayは声優の千葉紗子氏と南里侑香氏によるユニット。この歌は、千葉氏と南里氏をして「tiaraway解散か?」と思わせしめた別れの歌。親しかった人との想い出がフラッシュバックしてくるような歌詞と、千葉氏と南里氏のヴォーカルに魅せられる。卒業式で歌ったら最適かもしれない。もちろんユニットは解散しない。アニメ「W~wish~」エンディング。

 3:FictionJunction YUUKA「inside your heart」(作詞・作曲:梶浦由記/FictionJunction YUUKA「inside your heart」ビクターエンターテインメント・2004年7月)
 作曲家の梶浦由記氏のソロプロジェクト「FictionJunction」に、声優の南里侑香氏(YUUKA)が歌手として抜擢された。この歌は、聴くだけで夜明けの情景が脳裏に浮かんでくる。南里氏の歌唱と流れるようなメロディラインが魅力。ちなみにFinctionJunction YUUKAの最初のシングル「瞳の欠片」(ビクターエンターテインメント・2004年4月)のカップリング「nowhere」は、別な意味で有名な歌である。理由が知りたくば、検索サイトで「ヤンマーニ」で検索してみよ。アニメ「MADLAX」エンディング。

 4:皆川純子「TRUTH」(作詞:皆川純子、作曲:大久保薫/皆川純子「TRUTH/Darkness of chaos」キングレコード・2004年4月)
 暗い部屋で一人でたたずんでいる情景が浮かび上がってくる愛の歌。悲壮感が漂う皆川氏のヴォーカルに惹かれる。ちなみに、カップリングの「Darkness of chaos」(作詞・作曲:志倉千代丸)は、アルバム紹介で8番目に紹介した志倉千代丸氏の楽曲集にも収録されている。

 5:椎名へきる「メモリーズ」(作詞:椎名へきる、作曲:松本泰幸/椎名へきる「メモリーズ」ソニーレコード・2004年8月)
 声優として、歌手として歩んできた10年を、リスナーへのメッセージとして歌い上げた曲。椎名氏の真っ直ぐな想いが伝わってくる。唯一の難点は、この曲が収録されているCDがDVD付きであり、CDにもこの曲と伴奏だけのものしか収録されていないため、割高感を感じる。質でカヴァーしきれているが。

 6:水樹奈々「innocent starter」(作詞:水樹奈々、作曲:大平勉/水樹奈々「innocent starter」キングレコード・2004年10月)
 ※アニメ「魔法少女リリカルなのは」オープニング

 7:新居昭乃「懐かしい宇宙(うみ)」(作詞・作曲:新居昭乃/新居昭乃「懐かしい宇宙」ビクターエンターテインメント・2004年8月)
 ※アニメ「KURAU Phantom Memory」オープニング

 8:田村ゆかり「空の向こう側に」(作詞・作曲:太田雅友/田村ゆかり「夢見月のアリス」コナミメディアエンターテインメント・2004年5月)
 ※ラジオ番組「田村ゆかりのいたずら黒うさぎ」第3期エンディングテーマ

 9:高橋直純「還りの泉」(作詞・作曲:高橋直純/高橋直純「Keep on Dancin'」リアライズレコード・2004年4月)
 ※岩手放送50周年企画CD「FURUSATO~桃源郷イーハトーブの四季」提供曲

 10:JAM Project「VICTORY」(作詞:影山ヒロノブ、作曲:河野陽吾/JAM Project「VICTORY」ランティス・2004年4月)
 ※PS2ゲーム「スーパーロボット大戦MX」オープニング

 11:FictionJunction YUUKA「瞳の欠片」(作詞・作曲:梶浦由記/FictionJunction YUUKA「瞳の欠片」ビクターエンターテインメント・2004年4月)
 ※アニメ「MADLAX」オープニング

 12:野川さくら「Joyeux Noel ~聖なる夜の贈りもの~」(作詞:尾崎雪絵、作曲:影山ヒロノブ/野川さくら「Joyeux Noel ~聖なる夜の贈りもの~」ランティス・2004年12月)
 ※ラジオ番組「野川さくらのマシュマロ♪たいむ」エンディング

 13:下川みくに「悲しみに負けないで」(作詞・作曲:下川みくに/下川みくに「悲しみに負けないで/KOHAKU」フライトマスター・2004年10月)
 ※アニメ「グレネーダー ほほえみの閃士」エンディング

 14:水樹奈々「パノラマ -Panorama-」(作詞:水樹奈々、作曲:本間昭光/水樹奈々「パノラマ -Panorama-」(キングレコード・2004年4月)
 ※PS2ゲーム「ロスト・アヤ・ソフィア」オープニング

 15:村田あゆみ「Shining Star」(作詞・作曲:志倉千代丸/村田あゆみ「Shining Star――Memories Off ~それから~ feat. 村田あゆみ」サイトロンディスク・2004年7月)
 ※OVA「Memories Off 3.5」エンディング

 16:諏訪部順一「Believe in you」(作詞:Pazz、作曲:八七/諏訪部順一「Believe in you」NECインターチャネル・2004年1月)
 ※アニメ「テニスの王子様」キャラクターソング

 17:高橋直純「SUMMER WIND」(作詞・作曲:高橋直純/高橋直純「愛しくて」リアライズレコード・2004年8月)

 18:田村ゆかり「Sweet Darlin'」(作詞・作曲:太田雅友/田村ゆかり「Little Wish -lyrical step-」コナミメディアエンターテインメント・2004年10月)
 ※ラジオ番組「田村ゆかりのいたずら黒うさぎ」第4期オープニング

 19:堀江由衣、UNSCANDAL「スクランブル」(作詞・作曲:スズーキタカユキ/堀江由衣、UNSCANDAL「スクランブル」キングレコード、2004年10月)
 ※アニメ「スクールランブル」オープニング

 20:保志総一朗「Shining Tears」(作詞:近藤ナツコ、作曲:たかはしごう/保志総一朗「Shining Tears」キングレコード・2004年11月)
 ※PS2ゲーム「シャイニング・ティアーズ」オープニング

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